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私たち2年生は田村恵子先生の「余命18日をどう生きるか~絆のなかで自分らしさを~」という講演会に行きました。この講演会では終末期にある患者様の気持ちや望んでいること・緩和ケアの実際など、田村先生が現場で感じ取った様々な体験を聞かせていただきました。人間の生と死に関わる話とあって、たくさんの方が講演会に来られていました。
現在、緩和ケア病棟(ホスピス)では平均在院日数が16.3日と短く、1年間に亡くなられる方を平均すると1日に1人亡くなられている計算になるということをききました。また一般の病棟より患者様の入れ替わりが激しく、亡くなるまでの貴重な時間をサポートする病棟とあって様々な工夫がなされていました。少しの足音も患者様にとっては苦痛になるので病棟の床にカーペットを敷いたり、患者様の生活スタイルに合わせた病室が用意されているなど一般の病棟ではみられないことがたくさんありました。そして、終末期であっても希望を持ち、自分らしく自立して生活することが日々の患者様の喜びに繋がるということも知りました。
今回、田村先生の講演会を聞かせていただいて終末期に対する見方が大きく変わりました。今までは終末期の患者さんはかわいそう、毎日がつらいことばかりなんだろうなと思っていましたが、日常の小さな喜びを大切にして関わっていくことで人生最後の時間が患者様にとってもご家族にとってもとても素晴らしいものに変わることを知り、看護の奥深さと良さをあらためて感じました。また、私たちが何気なく過ごしている1日の中で、生と死が常に存在していて、「生きること」と「死ぬこと」はとても近くにあるものなのではないかと感じました。人は誰もが生まれたら亡くなります。死を悲観的にとらえるだけではなく、人生最後のその瞬間まで人として大切にされ自分らしさを持ち続けられるように整えることが患者様にとってもまわりにいるご家族にとっても小さな喜びにつながるのではないかと感じました。
最後に、田村先生がおっしゃられていた「看護を不自由にしているのは自分」という言葉を忘れずに、これから始まる実習に臨みたいと思います。
2年 柏原 真奈美
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